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MotoGP/WSBK/Rebel250/台湾/音楽。Tech3チームマネージャーのニコラス・ゴヨン様を爆推しする。

2021MotoGP エミリアロマーニャ(ミサノ2)まとめメモ<2>

◆メディアの記事集。

 

 

・金曜インタビューby Speedweek

https://www.speedweek.com/motogp/news/183607/Iker-Lecuona-(KTM4)-Neues-Alterslimit-macht-Sinn.html

 

27「こういうお天気のコンディションだと、オレはいっつもいい感じなんだあ。朝はブレーキに少し問題があった。でもオレはいい感触があったし、このコンディションならここでもっと速くなれるなって感じがしたんだ。午後はブレーキの問題を解決できたよ。それからタイムを更新できたよ、FP1からの中古タイヤを使ってる状態でもね。新品タイヤをつけた時、トラックが乾き始めていたんだ。それでも表面はすごく滑りやすくて、オレは十分に運転できなかったよ。でもFP2の第二走はとってもよかったね。ずっと1人で走ってたよ。すごく速かったし一貫性があった。今日はとってもいい感じだったよ」

 

ーイケル・レクオーナ16歳の時Moto2で、Fred Corminboeuf(:当時のチームオーナー)のスイスCGBMチームに加入した。2022年からMoto3Moto2の参戦最低年齢は18歳に引き上げられたが、この決定についてどう思うのだろうか?

27「オレが16歳で、昔のチームがMoto2でレースをする機会を与えてくれた時、オレの父はあんまり喜んでなかったんだ。正直に父からそう言われた。でも今年起こったことを踏まえて、このレギュレーション変更は意義があるよね。グランプリのレースに飛び込むのにいい年齢制限だよ。

だって10歳の子供だって今は大きいサーキットに来れるからね。でも10歳じゃなにもわからないでしょ。子供なら楽しむだけだよ。バイクって素晴らしいよね、でもコインに裏面があるように、レースはとても危険なものなんだ。この規定が理に適っているとオレが判断するのはそういう理由です。正しい決定だと思うよ、だって、この素晴らしいスポーツにおいて、何が起きているのか、何が起こり得るのかを知ることは、必要だよ。16歳から18歳の間って、とても勉強できるよ、たった6ヶ月だって大きな進歩を作り出せるよ。18歳なら、起こり得ることをもっと理解できている。だからオレはこのレギュレーションを支持するよ」

 

   パッパ、2016年のエガさん代役時、まず息子の身を案じた模様。で、2016年は大丈夫だったけど、事実、2017年頭に大怪我してたから。この話題は、まさに経験者語るだね

(ちなみにレクオーナパッパはすごく息子を心配するタイプらしくて、「パッパはビビりすぎてレースをリアルタイムで直視できない、マッマは見てくれるけど」というイケルのスペイン語インタビューを読んだことがある。パッパ……あの怖そうな見た目で)

 

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10/28公開by Motosanなんだけど、インタビュー自体は木曜日のものらしい。内容的には、「軽量級の事故連発と年齢制限引き上げ」の件。上記speedweekのとはまたちょっと違っていて、補足的に読める。

https://www.motosan.es/motogp/lecuona-muchos-piensan-que-tienen-un-marquez-o-un-rossi-en-casa-y-no-es-asi/

 

ー子供を世界選手権で早く進歩させようと、全てを捧げる親もいる

27「まずオレに息子がいたとしたら、オレは家を抵当にしようなんて思わないね。息子には、オレの両親が言うように、最初はボードゲームを買ってやって、サイコロ遊びをさせるよ。親御さん達が手に負えてなくて、限界がどこなのか理解してないんじゃないかってオレは思うよ。みんな「ウチの子はマルケスかヴァレンティーノ並み!」って思うんでしょ、でもそうじゃない。みんな可能性があって、だれしも然るべき時に(昇格したり勝ったりと言う結果に)到達する。確かにお金は必要だけど、マージンがない」

 

ードルナがMoto2Moto3の最低年齢を上げたのは正しい

27「彼らはいい判断をしたと思います。これは素晴らしいスポーツだけど、荒れた面もあって、それはすごくリスキーなんだ。最もリスクの高いスポーツの一つだよね、だって10歳か12歳の子供が大きなサーキットにいて、13歳になったらもうMoto3に行くんでしょ。やりすぎだと思う。12歳なんて、命のこともバイクのことも理解できてないよ。ただのお子様で、ただ楽しみたいだけで、速くなりたがるけど、その危険さを頭に置くことはしないよね」

 

17歳の時にライダー人生の谷を経験した

27「オレが17歳で転倒して骨折した時、バイクをやめて世界選手権を離れたいと思っちゃったよ。17歳の時は、すごく悪い時をすごしたからね。オレはずっと危険さを理解してなかった。それで17歳の頃にやっと理解できた。ドルナはいいことをしたと思うよ、親御さん達にみんな落ち着かせなきゃいけないって解らせるための手段であり、チームにライダーを自分達の意のままに使うことはできないって解らせるための手段であり、他の人がやってるように早く(上のクラスに)上がる必要はないって解らせる手段、だよね」

 

   →大人の都合で子どもが消費されて、その結果怪我したり最悪命を落とすような図式を、嫌悪しているように思えた。自分がそうされていると感じることもあったんだろう。親はまともだったのが救い。

最初のパートはちょっと前知識がないと難しかった。家売ってトレーラーで暮らしながらチャンピオンを育てたファミリーを真似しようとは思わない、ってことでしょうね、先代の27番使ってた方のことでしょうね。

イケル少年は8歳とかわりと大きくなってからバイクに乗り始めたんで、3歳とかで乗らせ始めるような親は焦りすぎと思ってる様子。

レクオーナパッパは、息子達にバイクの英才教育して次世代のマルケス育てるぞ!というタイプではなかったことが窺える。現に長男は乗ってないし…(その代わりゴルカ兄は馬に乗る)

 

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・土曜インタビューby Speedweek

https://www.speedweek.com/motogp/news/183669/Iker-Lecuona-(KTM8)-Ich-will-nur-Spass-haben.html

 

27「予選の結果はいいですね、オレにとって今のところMotoGPクラスでのベストなグリッド順位です。でも正直言って、金曜の後、Q1に行かなきゃいけないとは予想してなかったけどね。でも闘ってQ2に進出できたよ。

残念なことにQ2では新品のフロントタイヤがなくなっちゃったんだ。だからQ1と同じ中古の前輪タイヤを使ったんだよ。後輪は3つのリヤタイヤを使って、前輪はずっと同じ1個のタイヤを使ってた。この組み合わせは転倒するリスクがすっごく高まるんだよー。それでもオレ、もっと速いラップタイムに挑戦したかったんだ。それから第4コーナーで白線を踏んでしまって、転倒しちゃいました。

それでもオレはこのスターティンググリッドにはとっても喜んでるよ。強さを感じるんだ。週末の間、ずっと前の方にいられたし。今はレースが楽しみだよぉ。

 

レクオーナくんの才能はもう疑いようもないよねあとレース3回しかないけど。

27「皆さんにオレのライディングのレベルをお見せできるのはいいですねぇ。8月からの多くのレースで、6位とか7位とかで闘ってきたでしょ。でも一番重要なことは、これらの結果によってオレがまた自信を取り戻せたってこと。今週ここでは、オレはずっとトップ10とかトップ5で闘えました。FP3で上位10人からはみ出しちゃったのは残念だけどさ。でも落ち込まないでQ1では自分を守りきったよ。オレ、この二日間でとっても勉強できたし、まだまだ学び続けるよ。リラックスして自分の仕事に集中できたね。今は明日のレースを喜んで、楽しみたいな。オレは表彰台を取らなきゃいけないってわけじゃないし。ただ楽しみたいなあ」

 

   これだけ残すと、後で見た時に「イケルくんは表彰台なんか取れなくていいって思ってたの?投げやりなの?」と曲解しそうだから解説すると、総合2位でかつ上り調子だったバニャイアは、今回3pt以上クアルタラロよりポイントを稼がないと年間チャンピオンがここでクアルタラロに確定しちゃう。一方まさかのQ1行きだったクアルタラロは、次回以降のチャンピオンシップのために表彰台を獲得しときたい。……そういう前提との対比でこういう発言をしてるんだろうね。そりゃチャンスさえあれば誰だって取りたいに決まってら!

 

でまあ、なんかツルンと年間チャンピオン確定したな……。今回レクオーナガチ勢は、初Q2進出で大喜びの後のレース転倒という、アップからのダウンにガッカリしたが(まあこの子の転倒はいつものことなんで…)、多分それを遥かに超えて、世界で一番絶望したのは、バニャイアガチ勢だよね……お察ししますまあ彼は来年があるさ。

 

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・日曜インタビューby Motosan

https://www.motosan.es/motogp/lecuona-me-he-ido-matando-en-cada-curva-me-frustra-porque-no-he-cometido-ningun-error/

 

ー日曜のまとめ

27「複数チームの何人かのライダーと闘った。みんなストレートでだけオレを抜いて行ったね。オレがMoto2のバイクに乗ってるみたいだった、いくつもポジションを失った。オレはトップ10に向けて闘ってたし、その近くにいた。

フロントをすっごくプッシュしてたよ。問題は、後輪側に問題が出てたってこと。グリップが全っ然なかったんだ。午前は水溜りとウェットな部分が(路面に)あって、それは上手く行ったんだけど。オレにとっては普通なことだったんだけど、最後には転倒した。オレのミスではないよ。何も特別なことはしてないの。朝と同じことをレースでもしたの。すっごくいい週末だったのに、トップ10に入れないで転倒しちゃった」

 

WUPと全然違うという衝撃

27「朝はすっごくいい感じでハッピーだったよ、完全にドライだけど第三セクターに少しウェットな箇所があった。バイクにいい感触があった。バイクに変更を加えた点が強みになっていたんだ。レースでは一周目から厳しい感じだった。バイクの挙動が違ってたんだ。ちゃんと止められる時もあったし、止められない時もあった。かなりミスりながら、トラックにとどまれるように電子制御をかなりいじってたよ。Moto2バイクに乗ってるみたいだったよ。ストレートで、4メーカーのバイクに抜かされた。バイクはトラクションがぜんっぜんなくて加速もぜんっぜんなかった。最後にはブレーキングで切れ込んで転倒した」

 

ー問題はバイクにあって、オレのミスじゃない

27WUPより遅いってのはオレにとっては普通のことだよ、WUPはウェットな部分がトラックにあったし。レースではコーナー毎に自分を殺したよ。変えたのは新品タイヤに変えたことだけで、リヤがまるで機能しなかったんだよ。残念だよ、トップ10で前の方で闘えるだけのペースがあったのに。こんな終わり方はイライラしちゃうよ、オレはなんのミスもしてなかったってことをわかってるんだもん」

 

ー繰り返されないよう解決策を見つけたい

27「今オレが求めるのは、レースを終えることと、今日起きたことがもう起きないこと。オレのせいじゃない類の問題が起きるのは、これで3回目だよ。超腹立つよ、オレ、トップ10にいたのに、得られなかった。もしあんなことが起きなければオレはトップ10に入れたと思う、そういうレベルだったし、楽しかったし。毎回、オレはより深くバイクを理解してるよ。オレ達はこのメカで向上して、表彰台を闘わないといけない」

 

  →speedweekもほぼ同じ内容。

https://www.speedweek.com/motogp/news/183873/Iker-Lecuona-nach-Misano-Sturz-Nicht-mein-Fehler.html

 

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・現オリベイラ担のトレバサンさん不在で、元オリベイラ担のギーさんが代役でクルーチーフを務めたらしい。その部分だけ抜粋。

https://www.speedweek.com/motogp/news/183686/Miguel-Oliveira-(KTM5)-Doppelter-Crew-Chief-Job.html

Redbull KTMのガレージでオリベイラの隣にはギー・クーロンがいる。ポール・トレバサンはオースティンの後、コロナウイルスのテスト結果が陽性となりイタリアには来れなかった。

88「ギーさんのことは既によく知ってますから、これは平常な状態ですよ。ポールとはビデオで常時連絡が取れます。今回は2人のクルーチーフがいると言えますね。対応全体が機能していて、チームがハッピーです」

 

  しかしながらチャンピオン確定の陰でひっそりリタイヤしてて不憫……

 

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elfのニコ動(クルーのお仕事編)

https://mobile.twitter.com/ELFxRacing/status/1451577838214135808

 

ニコ「MotoGPマシンにおいては、シャーシ調節の可能性はほぼ無限です。バイクは上げたり下げたり前の方に曲げたり後ろの方に曲げたりできます。フォークやショックの、サスペンション全体のセッティングもあります。様々な部分で遊べますね」

9「ブレーキの間、コーナーへの侵入、加速の間に、ライダーが快適さを感じられるよう、バイクの全ての高さと配列を変えることが可能です。確かにエンジンは開けることはできません、MotoGPではそこに触ることは禁止されています。しかしエンジニアだけがほぼ全てのことをできます」

ニコ「こういう4ストロークのバイクでは、エンジンに多くの電気制御があります。ECUがそれを管理します。データを取得することで、全ての情報を分析して処理することができます。ライダーが遭遇する問題次第で、我々は、コーナー毎にバイクを調整することができます、トラクションコントロールとか、エンジンブレーキとか、アンチウィリーとか、具体的な方法でです。我々はエンジン技術者とも仕事をしていて、週末の間ずっと我々と共にいます。我々は出走ごとにライダーとコミュニケーションして、ライダーは我々に感想を伝えます。彼はトラックでのバイクの挙動を報告するのです。全員が彼のフィードバックを聞く必要があります。それから我々は、彼のニーズに沿った最適な技術的解決法を見付けるためにミーティングをします。我々はそれを行動に移し、ライダーはまた出走するのです」

 

   久々にマスクのないニコさん新規絵、男前だなあ🥳しかもイケボのフランス語とか最高ですね、ありがとう英語字幕、ありがとうelf。仁王立ちで部下の仕事監視してるニコさん草。ニコさんとエリックさんの髪型的に、ルマンかムジェロで撮り溜めしてあったものと予想する。elfはフランス企業だから、やっぱルマンが濃厚かなあー。ライダー側がペトルッチ………そこはレクオーナにしてくれよ……と思って過去ログ探ったら、元々ペトルッチとポンシャラルさん中心のシリーズに、ニコさんが出てきた形のよう、ならしょうがないな。

シーズン前に撮ったと思われるイケル動画も1個だけあった。知らんかった。

https://mobile.twitter.com/ELFxRacing/status/1375870231256702984

 

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◆おまけ

「危険性を理解してないMoto2のガキ時代」の話題が出てたので、3600枚越えしているイケルくんフォルダから画像引っ張ってきた。

 

2016年後半にエガーター兄さんの代役した頃の画像。(そういやエガさん来期どうなるのかワクワク…Moto2に戻るのか、SBK昇格か…)

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背後で耳ダンボしているのが、ニュース記事で名前の言及があったチームオーナーのFred Corminboeufさん。

 

2017年に骨折して「(27 ´ω`)もうバイクやめよかな」ってなった時ってのがこの画像の頃のことかと。withホルヘ・ナヴァロ、シュール

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ちなみにこの負傷から復帰した数戦後に、また転倒して数戦お休みした。アレマルの転倒に巻き込まれて…… このへんがキャリアの谷というやつ。

 

2018年。人生山あり谷あり。前年の大失敗を経て、山を登り始めた年。好調だから当時の中継映像によく映る。かわいいキャプをたくさん収穫できる年。

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「しょうがない🤷🏻‍♂️」

 

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むちゃくちゃにかわいいぞッ!!

 

この「やめよっかな」から上り調子になった頃を回想するインタビューを最近見つけたんで、そのうち対訳しようっと